コンクールで受賞したばかりの新人をもてはやし
スタート地点に立ったばかりなのに
天才が降臨したかのように騒ぐ傾向が日本の音楽界にはある。
騒がれたのちに、賞味期限が切れたとばかり
見向きもされなくなる。
こんなことが、ある雑誌に書いてありました。
注目されすぎて本人に過剰な負担がかかり潰れてしまう危険性と
中堅になる頃には、ないがしろにされて
十分に活躍する場がないという怖さが
この傾向には潜んでいるような気がします。
一流演奏家の世界のことばかりでなく
音楽に限らず、学校教育でも仕事でも
人の成長を支えるには、継続性が絶対的に必要です。
ちょっとずつでもいいから、長く、長く、
途切れてもいいから、また再開して続けられる環境。
そんな場が、身近な地域の場にあると
人はずっと、新たな喜びや発見をして
大人になってからでも少しずつでも成長できると思うのです。
No.25